Jelly Proに続きKickstarterで出資したガジェットが届きました。今回はZoloのLiberty+というイヤホン。ギリギリ年内に滑り込む形で大晦日に到着。届くのに時間掛かった・・・(発送の段階でどうもトラブルがあったらしい)。
Ankerのオーディオ系ブランドとして立ち上がったZoloの作るイヤホン。現在Libertyシリーズには、無印モデルのLibertyと上位モデルのLiberty+の2つのモデルが存在しています。すでに無印モデルに関してはAmazonでの販売が始まっていますね。
Kickstarterでのキャンペーン自体はLiberty+を作るプロジェクトとして進んでいたので、今回届いたのは上位モデルのLiberty+。無印のLibertyに比べていくつか機能に差があります。
・Bluetooth Ver.5.0への対応(無印はVer.4.2まで)
・ドライバーユニットののサイズが6.0mm(無印は5.5mm)
・Transparency機能がある(無印には無い)
・マイクの性能差(ノイズリダクション周りが違う)
・スマートフォンの専用アプリ対応(無印は非対応)
・ケースのバッテリー容量が大きい(無印は約半分。イヤホン本体の駆動時間は3.5時間で共通)
中でもBluetooth Ver.5.0対応なんかは新しいところをしっかり押さえてる感じがして良い感じですね。
数日間使ってみたので気付いたことやら感想やらまとめてみようと思います。
外観
まずケース。とってもしっかりとしたケースです。高級感もちょっとある感じ。シャンパンゴールド(Kickstarterの出資者向けの限定色)のデバイスは初めてだけど結構かっこいい。もっと派手かと思ってたけどそんなに派手じゃなくてよかったです。
それにしてもこのケース結構重いです。下手したらスマートフォンより重い。48時間駆動出来る分のバッテリーが入っている(無印は24時間分)とのことなので仕方が無いんでしょうがとてもずっしりです。基本的にはカバンの中なんかに入れておくものなので個人的にはそんなに気になりませんが、この重さは気になる人もいそう。
メガネケースのようにパカッと開けると中にイヤホンが入ってます。ふたは磁石でパチっと止まります。緩すぎず硬すぎず、丁度いいです。一応取り出すと自動的に電源オンからペアリングまでしてくれます。ペアリングまで少し時間が掛かる感がありますが、この辺は環境によりけりかもしれません。
上手く電源が入らないこともありますが、その時は普通にボタンを押して電源を入れればペアリング自体はすんなり出来ます。
イヤホン本体はこんな感じ。
見た感じは意外と大きいです。ずんぐりむっくりしてますね。びっくりした。
出荷時はGripFitジャケットという耳の内側に引っかけるフックが付いた本体に被せるジャケットとイヤーピースが付いています。GripFitジャケットとイヤーピースは別のパーツで、それぞれサイズごとの交換パーツが用意されています。
GripFitジャケットは引っかけるフックのサイズによってS/M/Lとフック無しの4種類、イヤーピースはS/M/Lの3種類です。
GripFitジャケットの付け替えがちょっと難しい感じがしました。頻繁に交換するパーツではないですが、どのサイズにしようかなと取っ替え引っ替えするときはちょっと手間が掛かりますね。
装着
装着の仕方はイヤーピースの部分を耳に入れてから、フックの部分をくいっとねじ込む感じで付けます。
装着後の安定感はとても良いです。見た目が大きく感じた割にちゃんと装着出来ました。ピタッとはまる感じ。
この辺は個人差が出る部分ですが、私の場合は少し左が外れやすいです。まだ入れ方が上手くないのかも。ちゃんと付けられると少々頭振っても大丈夫。
音質・接続
音の第一印象は「とても良く鳴るイヤホン」。少し低音が強すぎる感はありますが、それでもすごく良く鳴ります。籠もってしまう感じもないです。停止時のホワイトノイズも気になりません。ホワイトノイズがしてないことは無いと思いますが、サーって鳴ってるなぁと感じることも無いのでその程度なんだと思います。
接続の安定性も抜群。今まで使ってきたBluetoothイヤホンの中で一番良いと言っても過言じゃないぐらい良い。iPhoneでもAndroidでも切れない。すごいです。
対応コーデックはSBCとAAC。十分でしょう。apt-xやLDACに対応しても面白かったですが、少なくとも現時点では含まれていません。
マルチポイントは非対応みたい。複数端末と同時に接続して使うというのは出来ないようです。それとiPhoneとAndroidの両端末で行き来しながら使う人は注意が必要かも(後述)。
音が途切れたりした後に再生が再開されるときは音がフェードインして戻ってきます。これが気持ち悪いという人もいるようですが、私はこの仕様割と好きです。
レイテンシーもそこまで大きくないので動画とかも見れます。もちろんレイテンシーが全く無いわけではないので、気になる人も居るとは思いますが、普通に見る分には支障ない範囲でしょう。
片耳利用に関しては右だけの場合のみ可能です。左だけで使うことは出来ません。
操作感
ここが残念ポイント。操作はイヤホン外側のZoloのマークが書いてある部分を使って行うんですが、タッチ操作ではなくボタン操作。これがちょっと残念。ボタンを押すのに耳ごと押してしまう形になります。ここはタッチ操作にして欲しかった。
ダブルクリックでSiriやGoogle Assistantを呼び出せるのは便利ですね。接続しているデバイスのOSによってアシスタントは自動的に切り替わります。
通常時はクリックで再生・停止、1秒長押しでトラック遷移(右が次のトラック、左が前のトラック)、3秒長押しでTransparencyモード(Liberty+のみの機能。後述)のオンオフです。着信時はクリックで応答、長押しで拒否です。
3秒の長押しに失敗してトラック遷移になってしまったりすることもありますが、概ねちゃんと使えています。この辺は押し方の慣れみたいなのもあるでしょう。
バッテリー
スペック通り、3〜4時間程度持つ感じ。もうちょっと長いと嬉しいですが、他の分離型Bluetoothイヤホンもこのぐらいの駆動時間なので特別悪い感じでもありません。
ケース側のバッテリーは存分にあるので、長時間ぶっ続けで聴くのでなければバッテリーの持ちが問題になる場面は少なそうです。
バッテリー切れが近づくとポロンと低い音が定期的に鳴り始めて、最後は静かに電源が落ちます。あまりにすっと音が止まったから最初壊れたかと思った。
専用アプリと機能
Liberty+のみですがZolo Lifeという専用アプリが存在します。アプリをスマートフォンにインストールしてペアリング中に起動すると、EQの設定などが可能です。
専用アプリについて
専用アプリについてですが、まず専用アプリとイヤホンのペアリングについてです。ここが結構トリッキー。
Liberty+とは別にZ-upというコントロール専用のペアリングが必要なようなのです。
ただAndroidではZ-upに接続せずともアプリからコントロールが可能だったり細かい挙動はよく分かりません。
iOSの場合ですが、Zolo Lifeを起動するとZ-upとペアリングしてくださいとのメッセージが。
iOSの場合はこのZ-upとペアリングが完了する(つまりLiberty+とZ-upに同時に接続されている状態になる)と初めてZolo Life上でLiberty+が認識されるようになるようです。ポップアップが出るとは言え、何だかよく分からない名前の接続先に急にペアリングしろって言われるの怖すぎる・・・。
また複数のデバイスで使う場合に更に混乱を招くのが、Liberty+とペアリングが出来ていれば普通に音は聴くことが出来るということ。どうも設定をコントロールするために必要なペアリングのようなんですが、うーん・・・。
そして、複数デバイスで使う場合にLiberty+の接続先とZ-upの接続先がバラバラになってしまうと音が途切れ途切れになってしまうみたい。少なくとも手元の環境ではそういうトラブルが起きてました。Liberty+の接続はiOSから解除されているけど、Z-upの接続は解除されていない、というちょっと複雑な状況が発生し得るみたいです。
あんまり無い状況かもしれませんが、もし複数の端末でLiberty+を使っていて音がすごい途切れるという方はZ-upの接続を確認して解除すると直るかもしれません。
普通に音を聴く分にはBluetoothのペアリングだけですんなり聴けるんですが、専用アプリとの連携がまだ上手く行ってない感じはあります。
アプリ自体のアップデートも来ているし、本体のファームウェアの確認欄もあるので、この辺がアップデートでもうちょっと良くなるといいんですが・・・。
機能について
Liberty+単体でコントロール出来る機能はVoice AssistantとTransparencyモードの2つです。専用アプリ上では上記の2つに加えてEQの設定とAnti-Loss Reminderの設定が出来ます。
Voice Assistant(音声アシスタント)はいわゆるSiriやGoogle Assistantを呼び出す機能です。本体ではボタンのダブルクリックで呼び出します。Bluetoothイヤホンによくあるやつですね。先ほども書きましたが、OSによってSiriかGoogle Assistantかは自動で切り替わります。アプリ上ではどのアシスタントが呼び出されるかが表示されています。元々Amazon Axelaも対応する予定でしたが現時点では多分非対応。
Transparencyモード(周辺音取り込み機能)はイヤホン本体に付いているマイクで外の音を聞けるモード。ノイズキャンセリングヘッドホンとかにこういう機能が付いていたりしますね。ボタンの下に付いている穴がマイクになっているようです。
この機能、地味なんですがとても便利。周りの音がうるさいぐらい聞こえます。足音とかも聞こえます。マイクで拾った音をちょっと強調してイヤホンに流してる感じです。レジとかで普通に店員さんとのやりとりも出来ますね。
ちなみに音楽などが再生されている場合は音楽を再生したまま外の音が聞こえるようになります。音がミックスされて聞こえるイメージです。芸が細かい。
専用アプリ上では機能のオンオフがコントロール出来ます。
EQ(イコライザー)は名前の通りイコライザー。Pop、Jazz、EDM、Classical、Balancedの5つから選ぶ形です。自分でカスタム出来る機能も欲しいですね。
Anti-Loss Reminder(紛失防止のリマインダー)はオンにするとペアリングした機器との接続が弱まったとき(=距離が離れたとき)に教えてくれる機能。オンオフが設定出来ます。
防水性能
IPX5の防水性能があります。実際に付けたままシャワーを浴びてみましたが、普通に元気に動いています。ボタン操作も可能。付けたまま頭洗ってたら外れて落ちちゃいましたが。
ちょっとお高いけど使っていける良い出来
長々と書いてしまいましたが、ざっと使ってみて気付いた部分をまとめてみました。
全体の出来としてはとても良いと思います。バリバリメインで使っていける出来です。音も良いし途切れないしTransparencyモードすごく便利だし。アプリ周りなどまだちょっと荒削りな部分もありますが、押さえるべきところはしっかり押さえられてる感じがします。とてもまとまりのいい製品だと感じました。
Liberty+は1月中に発売が始まる予定とか(1/9追記:Liberty+も販売がスタートしました)。だいぶ種類も揃ってきた。分離型のBluetoothイヤホン。そろそろ1つ買ってみようかなと思っている方、特にAndroidユーザーの方は、Libertyシリーズもその候補の中に加えてみてはいかがでしょうか。
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