YouTube Liveが超低遅延になった話

YouTube Liveに超低遅延モードが実装されました。

超低遅延モードは、「DVR(ストリーミング配信中に最大4時間の巻き戻しが出来る機能)」「字幕」「1440p以上の解像度での配信」が使えなくなる代わりに選択出来るオプション。公式のブログを見る感じでは1~2秒ほどの遅延になるようなビデオが付いていますが、実際に使ってみたので簡単にまとめておきます。

(追記:現在は超低遅延モードでもDVR機能が有効にできるようになりました)

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設定方法

YouTubeの自分のアカウントの「クリエイターツール」を開きます。

「ライブストリーミング」→「今すぐ配信」(ここがライブダッシュボード)の中の「ストリーム オプション」内の「ストリームの最適化」のオプションで「超低遅延」を選択します。

設定する場所はココ。ちゃんとDVR・字幕・1440pおよび4Kは非対応の旨も書いてある(DVRは有効に出来るようになりました)。

設定は以上です。配信ソフト側の設定すら要らない(今までの設定のままでOK)という驚きのお手軽さ。さすがGoogle。

試してみる

まずは通常の遅延と低遅延のオプションについて見ていきましょう。動画内の左側のウィンドウがYouTube Live、右が配信ソフトです。配信画面の時計でどのぐらい遅延しているかを見ていきます。

YouTube Live Normal-Latency Test
YouTube Live Low-Latency Test

やはり通常の遅延設定では実況自体が厳しいレベル。貰ったコメントが何のプレイに対してだったのか分からなくなるほどの遅延ですね。対して低遅延設定の方であればまだ実用的な範囲です。さて、次は超低遅延の設定を見ていきましょう。

YouTube Live Ultra-Low-Latency Test

手元の実験では3秒ほどの遅延に。このぐらいであればコメントへのリアクションもかなりしやすそうですね。

実際に複数の人達に見てもらいながらフィードバックを貰ったところでは、視聴者の環境によって多少変動はあれど大体3~5秒ほどの遅延という結果に落ち着きました。

ここですごいのはモバイルでも同様の結果が出たこと。モバイルだと遅延がぐっと大きくなる配信プラットフォームも多い中でこれは結構良いポイント。配信ソフト側の設定を触らなくて良いというあたり、YouTubeのサーバー側で余計な処理を単純に省いただけ、という感じなのかも(DVRが使えないのもその一環かもしれませんね)。さすがGoogle。

YouTube Live以外との比較

他の配信プラットフォームとの比較も簡単にしてみましょう。YouTube Liveの時と同じ要領でテストしてみました。

mixer(FTL)

まずは低遅延と言ったらここ。

mixer Latency Test

Microsoftが運営しているmixer(旧Beam.pro)というゲーム配信プラットフォーム。

Mixer | Interactive Livestreaming
Welcome to Mixer, the next generation in live streaming.

今回はFTL(Faster Than Light streaming protocol)という低遅延を実現するプロトコルを利用してのテスト(通常のRTMPを利用した配信も可能)。この圧倒的低遅延っぷり。頑張れば配信の画面を見ながらゲーム出来るレベル。専用のプロトコルだけあって1秒未満の遅延です。素直にすごい。

一方で、配信ソフト側で設定が必要(OBS Studioの場合はFTLが本家に統合されたのでかなり楽にはなりました。)視聴者側のブラウザや回線などの環境によって見れないといったこともまだあるようなので、これから先が楽しみという感じでもあります。

ニコニコ生放送

次はもともと比較的低遅延なのも売りだったニコニコ生放送。今回は新配信でテスト。

niconico Latency Test

約5秒ほどの遅延。十分に短くはありますね。もともと遅延が少なくコメントに反応しやすい、視聴者との交流がしやすいのがニコニコ生放送の強みの1つではあったので当然な気もします。ですが、低遅延のプラットフォームが多い中、画質的にも配信の設定(設定がすごく面倒)的にもかなり不利な感じは否めませんね。

Twitch

ゲーム配信と言えばTwitchといえるほど、有名どころですね。

Twitch Latency Test

Twitchは我が家では比較的視聴する際に引っかかることが多いのですが、今回もそうでした。なのであまり参考にはならないかもしれませんが一応。最初は10秒弱ぐらいから、引っかかるにつれてどんどん遅延が大きくなっていった感じですね。

最後にもう1つ。CaveTube。配信のシステムが独特でここも低遅延が実現出来る配信サイトです。

CaveTube Latency Test

2秒から3秒程度の遅延です。ずっと見ているうちに少しずつ遅延が伸びていくことも多いですが。あとそもそも1080pとかは配信出来なかったように記憶しています。

YouTube Liveの弱点だった遅延が解消された

YouTube Liveに新しく追加された超低遅延モード。個人的にはとても嬉しいです。YouTube Liveはアーカイブの保存が無期限だったり(そもそも配信後のアーカイブはそのままそのユーザーが作った動画のように扱われる)、1080/60pの配信が出来たり、ビットレートが多く割けたりととても良い部分がもともと多かったのですが、その遅延の大きさからゲーム実況をするのにはかなり不向きなサイトでもありました。最近ではYouTube Gamingなどゲーム実況の方にも力を入れていたようなので、今回はその一貫かもしれませんね。

すでに多くのユーザーがライブでゲーム実況を行っているYouTubeにおいてこういった機能が実装されたのはとても良いことです。今までコメントを拾うのに苦しんでいたたくさんのユーザー達を、この機能が救ってくれることでしょう。

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