VR HMD(ヘッドマウントディスプレイ)向けのADV(アドベンチャー)ゲームとして販売が始まった「東京クロノス」。
CAMPFIREで支援をしていた私の手元にもシリアルキーが届きました。「制作共犯者」としては無事に完成して嬉しい限りです。
テキストを読んでいくADVというゲームジャンルは苦手な方で、ほとんど遊んだことのない私ですが、どっぷりのめり込んでおりました。VRだと、アニメを見てるような感じで楽しめました。
夜に遊び始めて気付いたら朝、というのを何度も繰り返し、True Endまで見れたようです。
PSVRでの発売が7月のため、公式よりゲーム実況可能な範囲についての詳細なレギュレーションが発表されています。こういう取り組みはありがたいですね。
以下、これに準じた形で話を進めていこうと思います。とは言うものの、基本的にあまり内容には触れませんが。
なお、私のプレイ環境はOculus Goになります。他のVR HMDの場合は挙動などに多少の違いがある可能性もありますのでご了承を。
「東京クロノス」とは
ゲームジャンルとしてはいわゆるADVで、ミステリーものになります。VRの特性である没入感の高さを生かしたゲームとなっています。CAMPFIREのプロジェクトページによれば
「日本発で、世界でヒットするVRミステリーADVゲームをつくる」
ことを目指してスタートしたプロジェクトだとしています。

クラウドファンディングを使ったプロジェクトで、出資者=「制作共犯者」と共に開発が進められました。
あらすじとしては、誰も居ない渋谷に閉じ込められた幼馴染みの登場人物達が、現実世界への帰還を目指しながら、閉鎖空間と「私は死んだ。犯人は誰?」というメッセージの謎を解き明かしていく、といったところ。
無料で配布されている体験版が物語の導入として非常によく出来ているので、対応のVR HMDを持っている人は実際に遊んでみると分かりやすいと思います。現時点ではOculus Go/Oculus Rift/Stream VRに対応しています。(追記:Oculus Quest版の配信も開始されました。PlayStation VR版は8月22日から。)
Oculus Go版
Oculus Rift版
Steam VR版

Oculus Quest版
PlayStation VR版
ストーリー部分もよく出来ていましたが、ゲームシステムについてもうまく作られているなと感じたので、気付いたことを書いていこうと思います。
追記:Oculus Essentialsという公式のおすすめコンテンツとして選ばれたようです。共犯者としては嬉しい限りです。
ゲームシステムについて
遊び始めたらHMDを外さなくて良い

ポーズ画面
ゲーム進行中に呼び出せるポーズ画面なのですが、ポーズ画面の上に現在時刻の表示が付いています。
これ、すごく些細なことなんだけどとてもありがたい。
時刻を確認するためにVR HMDを外さなくて良いので、ストーリーを読み進めていく上で、ゲームの進行を妨げないし、没入感を削ぎにくい。HMDのホーム画面に戻れば確認出来る場合もありますが、ゲーム内で完結していることが大切です。
VR HMDの付け外しというのは、慣れてしまえば何と言うことはないんだけど、ちょっと面倒です。付け直したらスイートスポットからちょっとズレて見づらいなんてこともありますし、そういう意味でも、付けたままで時刻の情報が得られるのは助かります。
VR酔いはしなさそう
東京クロノスの場合がジャンルがADVであるため、あまり激しい動きはありません。
自身が移動するときは基本的に暗転を挟んでテレポート、テレポートでない場合も動きを最小限に抑えてありました。そのほかにも酔わない工夫はしっかりされていたように感じます。
何時間も続けてプレイしましたが、私の場合は全く酔いませんでした。
誰が話しているか分かりやすい台詞の表示
台詞の表示は視線に追従して動きますが、上下方向は上・中・下段のように段階的に、左右方向はある程度遊びが設けられた上で自由に動くよう設計されています。
ちょっとだけ頭を動かしても台詞の表示は動かないため、台詞の表示がうろうろせず、ちらつくこともなくて、テキストがとても読みやすいです。人間の頭は無意識で微妙に動いたりするので、細かいことですが考えられています。
また、台詞の表示については、上下方向の動きに追従しないオプション(Vertical Follow)や、表示位置の高さを調整するオプション(Window Height)など、いくつか設定が用意されています。オートプレイも可能です。
台詞のテロップは必ず話しているキャラクター本体から画面中央へ出てくるようになっています。話しているキャラが視界の外に居る場合などでも、立体音響と合わせて、どこに居るかが自然と分かります。
加えて、名前の左右に波形のような表示が出ますが、これも話しているキャラが居る側の波形が大きく表示されます。誰が話してるのかキョロキョロして探さなくても良いようになっていますね。
同じ台詞のシーンで撮った2つのスクリーンショットを例に挙げると、この場面で話しているのは真ん中の緑髪のキャラクター「東国ユリア」。そして、東国ユリアの位置とプレイヤーが向いた方向に合わせて、名前の左右の波形の大きさが変化していることが見てとれます。

左を向いたとき。

右を向いたとき。
とても工夫されているように感じました。耳だけでなく目でも、自然にどのキャラが話しているか認識できるようになっています。
そのほか気付いたこと
VR HMDをキャリブレーションしたときの正面方向にロード画面のロゴが表示されるようになっています。ゲーム中にあちこち向くので、どこが正面だか分からなくなることもありますが、ロード画面でロゴの方を向けば大丈夫という風になっています。
進行はオートセーブされるので、Oculus Goのバッテリーが切れても大丈夫です。もちろん自分でスロットを選択して任意にセーブすることも可能で、セーブスロットはオートセーブ用のものと合わせて30スロット用意されています。
ストーリーや演出など
ストーリーについてはあまり触れませんが、もっと若いときに遊びたかったなぁと感じました。キャラクターと重なり合いながらプレイを進めていくので、余計に年齢がキャラと近い方が良いと感じるのかもしれません。高校生とかだとキャラと重なりやすくてもっと楽しめるのかも。
「私は死んだ。犯人は誰?」というメッセージが出てくるぐらいなので重めの話もありますが、もちろん笑えるシーンもあります。登場人物たちも良いキャラが揃ってました。
オープニングムービーが用意されていますが、これがすごいテンションが上がります。ほんとよかった。
ちゃんとVRの仕組みを利用した仕掛けも用意されています。これについては遊んでみてのお楽しみ。
キャラクターはアニメのように動き続けているというよりは、立ち絵が切り替わっていくノベルゲームのような感じ。でも、ちゃんと立体だし、瞬きするし、台詞に合わせて口も動くし、髪が揺らいだりもします。ユリアかわいいよユリア。
あと、会話の中心じゃない人物もちゃんとリアクションしているので、会話の合間に周囲を見回しながらプレイしていくと楽しいかもしれません。
ただ、あまりキョロキョロしすぎると酔ってしまうという人も居るので気を付けましょう。
「東京クロノス」の世界に没頭する
余計なことを考えず、ストーリーをじっくり楽しむ。そのための下準備がしっかりなされています。いくらストーリーが良くても、ストーリーを楽しめる環境がなければ意味がありませんからね。
主人公に入り込む感覚や世界観への没入感は非常に高く、ゲーム体験としてもとても良い。俯瞰じゃなく、一人称視点でもなく、一人称で楽しむ。VR HMDの強みが上手く生きています。
VRのゲームというと身体を動かすものが比較的多いですが、腰を据えてじっくりとストーリーを楽しむゲームがもっとあってもいいですね。
ADVに不慣れな人でも、VRゲームが初めての人でも、楽しめるように作られた「東京クロノス」。「制作共犯者」の1人として、多くの人に遊んでもらえることを願っています。
先日公式Discordサーバーが立ち上がったとか。ネタバレ可能なチャンネルも用意されているそうなので、感想をぶちまけたい方は是非。
【総合P】#東京クロノス をプレイして、語りたい欲が増した方へ朗報です!!
東京クロノスdiscord グループを作りました!!!
ネタバレありチャネルとなしチャネルで分けているので、安心して語り合ってください!!
ぜひご加入ください!!!
拡散もお願いいたします!!https://t.co/Ns3MdRKWYM— 「東京クロノス」公式 (@tokyo_chronos) March 20, 2019
追記:Oculus Go/Questと東京クロノスをセットでレンタルできるサービスもやっているとか。VR HMDはないけど遊んでみたいという人は検討してみては。